海外の大学で理系の授業を受けていると、教授やTAから Study Questions(練習問題)が一覧で渡されることがあります。授業で同じような練習問題に向き合ってきた身として、問題数の多さに戸惑う気持ちはよくわかります。
問題が多いと、上から順にすべて解いていきたくなります。ただ、その進め方だと試験範囲の後半にたどり着く前に時間切れになりがちです。英語の問題文を読むところで余計に時間を取られるので、なおさらです。
この記事では、Study Questions を試験対策の道具として使うための考え方と、1週間単位での回し方を紹介します。
なぜ問題を解いても試験で点が取れないのか
「解き終わった」という感覚と「解ける」は別物です。解答を見て納得しただけでは、白紙の紙を前にして同じ解法を再現できるとは限りません。
特に理系の科目では、式の立て方や物理的なイメージを思い出せるかどうかが勝負になります。見たことがある問題かどうかではなく、自分の手で最後まで進められるかを基準にすると、勉強の方向がずれにくくなります。
解く前に問題を三つに仕分ける
最初に全問を一度ざっと眺めて、次の三つに分けてみてください。
- 授業で例題として扱われたもの
- 教科書の章末問題に近い、基本の応用
- 見た瞬間に方針が立たないもの
一つ目は、ノートを見返せば再現できるかを確認するだけで十分です。二つ目は、時間を区切って本当に一人で解けるかを試す対象になります。三つ目は、すぐに答えを見るのではなく、どの概念が足りないのかを特定する材料として扱います。
仕分けの目的は問題を減らすことではなく、時間を配る場所を決めることです。全部に同じ時間をかけないことが、最初の大きな切り替えになります。
解けなかった理由を一つに絞る
間違えた問題に対して「難しかった」で終わらせると、次に何をすればいいかわかりません。そこで、解けなかった理由を一つだけ選んで書き出します。
- 公式や定理を覚えていなかった
- 問題文の英語の意味を取り違えた
- 図や条件の整理ができなかった
- 途中の計算でミスをした
複数の理由が思い浮かんでも、いちばん大きいと感じるものを一つ選ぶのがコツです。原因が一つに決まると、次の行動も一つに決まります。例えば英語が原因なら、問題文を読む練習を先にする、といった具合です。
1週間単位で解き直しを回す
解き直しは、週の初めに計画を立てると続きやすくなります。この記事で勧める流れは、次のとおりです。
1日目から3日目:分類と基礎の確認
仕分けを済ませ、基本問題を白紙から解いてみます。解答を見るのは、詰まったところだけにします。
4日目から5日目:間違えた問題の再挑戦
前に解けなかった問題を、もう一度白紙から解きます。ここで解けたものは「できた」と印をつけ、解けなかったものは理由を書き直します。
6日目から7日目:試験形式での練習
本番と同じように時間を区切り、教科書やノートを見ずに解きます。時間内に終わらない問題があれば、その問題をどこで止めるかも練習の対象です。
この流れは固定のルールではなく、一つの型です。試験までの残り日数や授業の進み具合に合わせて、区切りを前後させてください。
試験前のチェックリスト
直前の確認では、次のような点を見ておくと安心です。
- 白紙から解けない問題が残っていないか
- 公式や定義を説明できるか
- 英語の専門用語を見て、意味が即座に浮かぶか
- 時間を区切って解く練習を最低一回はしたか
すべてに「はい」と言えなくても、どこが弱いかがわかれば残りの時間で補強できます。
提出課題の答えは写さない
Study Questions と並んで提出課題が出る授業もあります。ここで注意したいのは、答えを他人や解答ファイルからそのまま写さないことです。試験で同じ考え方を使えなくなるだけでなく、大学の学術的誠実性に関わる問題になることもあります。課題は自分の手で解いたうえで、わからなかった部分を教授やTAに質問するほうが、結局は近道です。
最後に
Study Questions の目的は、問題を最後まで終わらせることではありません。試験で自分の力だけで解けるようになることです。この視点を持つだけで、同じ量の問題でも勉強の効果は変わってきます。
ここで紹介した考え方は全体の流れです。具体的な手順や例は note の記事で詳しく書いています。